
特定のYouTuberの視聴者層はどこまで分かる?
更新日:2020年5月27日
今回はYouTubeでタイアップ案件をする際に重要な視聴者層に関する記事です。

今日最も大切なことは
「YouTuber本人しか視聴者層は知りえない」
ということです。これはなぜなのでしょうか?またどう視聴者層を把握すればいいのでしょうか?
まずはターゲティングの違いについて、YouTube動画広告と、YouTuberとのタイアップ動画(=案件)を比較しながら考えていきます。
そしてその違いからわかるタイアップ動画での強み、注意すべき点を解説します。
目次
1.YouTube動画広告でのターゲティングと費用
2.タイアップ動画でのターゲティングの問題点
(広告主や広告代理店とYouTuber本人の目線の違い)
3.タイアップ案件での強み
4. まとめ(タイアップ案件でクライアントが注意すべきことは?)
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念のため語句の確認をしておきましょう。
・YouTube動画広告とはYouTubeを運営している Googleの広告部門に宣伝費を払って、動画の前(途中や後の場合もあり)に宣伝を流すこと。テレビでいうCMのイメージ。
・タイアップ動画とはYouTuberに商品提供や金銭といった報酬を渡して商品をPRしてもらう動画のこと。
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1.YouTube動画広告でのターゲティングと費用

YouTube動画広告ではかなり正確にターゲットを絞った宣伝が可能です。
「地域」「ユーザーの言語」「性別」「年齢」「子供の有無」「興味のある分野」が選択できます。
ⅰ. 地域…2020/4/25現在は国、県、市レベルまでターゲットを絞れます。また東京都の場合は中央区、渋谷区といったように区レベルまで限定することができます。
ⅱ. ユーザーの言語…日本人向けにするなら当然日本語で十分ですが、日本在住の外国人をターゲットにしたいときにはⅰの地域で絞った後に中国語、英語、韓国語というように言語を変えることで対象に訴求できます。
ⅲ. 性別、年齢、子供の有無…YouTubeを視聴するときGoogleでログインするため、Googleアカウントの情報がそのまま活用されています。年齢は18~24歳、25~34歳、35~44歳、45~54歳、55~64歳、65歳以上で選択が可能です。
ⅳ. 興味のある分野…これはYouTubeでの動画の視聴の傾向と、Googleでの検索、サーフィンの傾向を元に分析されています。これはかなり多岐にわたります。大カテゴリと小カテゴリに分かれていて、例えば、大カテゴリ「家電」には小カテゴリの「カメラ」「ゲーム機」「テレビ」「携帯電話」が続きこれらの中から選択できます。
とても詳細に設定できるのでお試しで見てみると面白いです。(→ Google Ads)
このようにペルソナの設定が完了したら次は予算を決めます。
予算は一日単位で設定できて1000円程度から試してみる人が多いようです。
広告費はかなり良心的で、
「動画がスキップされず30秒以上再生された場合」
または
「リンクがクリックされた場合」
に支払いが発生します。一再生あたり数円~20円程度であることが多いです。
予算が1000円/日の場合、単価が仮に5円であったとすると200回支払いが発生するとその日はそれ以上広告がでない仕組みです。
2. タイアップ動画でのターゲティングの問題点

ある特定のYouTuberに依頼をしてもらう形式のタイアップ案件ではどうなのでしょうか?
そこに先述の動画広告と比べて明確な問題点があります。
この流れで問題点というと当然お分かりでしょう。タイアップ動画をするときのYouTuberの視聴者層はここまでは絞ることができません。
さらに言うと、外部からは視聴者に関するデータは全く得ることができないのです。
外部からわかるのは「チャンネル登録者数」「平均視聴回数」「高評価率」「コメント数」くらいです。
これを解決するために広告主や広告代理店はYouTuberにアナリティクス(そのYouTuberのみが見れる細かい統計)の年齢、性別のデータを開示してもらうように頼みます。
つまり広告主が直接YouTuberと交渉しても、広告代理店が代わりにYouTuberと交渉してもYouTuberから得られるデータはまったく同じなのです。(↓が実際のとあるYouTuberのアナリティクスです)

(このYouTuberの場合だと、男性、大学生くらいのターゲットのタイアップ案件と相性がいいことがわかります。)
このようにキャスティングしたいYouTuberが決まったら必ず
「アナリティクスで性別、年齢層を見せてほしい」
と頼むことがとても大切になります。そしてそれを元にタイアップするかどうか、どれくらいの値段が妥当かを考えるべきです。
3.タイアップ案件での強み
ではYouTube広告と比べたときにタイアップ案件での強みになるのは何でしょうか?
それは「視聴者の見方」「解説を聞いてくれる時間」「ジャンル特化」にあります。
・「視聴者の見方」とは、その見せたい動画や商品が、視聴者が自分から見に行く コンテンツであるか、それともみたいものではなく邪魔されるものであるのかで感情が全く違うということです。
そもそも広告として見させられているものなのに
(会社)「この商品はとてもいいです。。」
と言われたときに比べて、
視聴者が見たくて見ているもので中に自然に
(YouTuber)「この商品使ってみたけど結構良かったよ!」
と言われたときの方がPRしたい対象にポジティブな感情として伝わります。
・「解説を聞いてくれる時間」とは、YouTubeのタイアップ案件では、自然な流れで宣伝してくれるためずっと動画をみて最後に宣伝だったことを思い出します。その時にはじっくりと説明を聞いてしまっているという状況が作り出せます。
・「ジャンル特化」は、YouTube動画広告よりもっとターゲットを絞れます。
エンタメ系の場合は絞りにくいのですが、例えば、新しく出来たカーナビをPRしたいといった場合に普段から車の紹介をしているチャンネルにタイアップ案件をお願いするのが当然効果を期待できます。
4. まとめ(タイアップ案件で広告主が注意すべきことは?)
まとめると
タイアップ案件で注意すべき事は
・年齢層や性別はYouTuberにしか分からないことを知ること
・広告主がやるにせよ広告代理店がやるにせよ「アナリティクスを見せてほしい」
という主張をするべき
・ジャンル特化型はかなり割に合う投資になる可能性が高い
(このようなYouTube企業案件のメリットデメリットの記事はこちら)